石田のヲモツタコト

書いてるのは 石田剛 です。

【重要】まずは「石田のヲモツタコト」の中の人と「その他の石田」の分離を読んでください。

ある調査結果のあやしげな報道

# 2007/06/02 ちょっとなおした
# 2007/06/01 追記あり
asahi.com で、ある調査結果のあやしげな報道があった。もとの調査結果のレポートなり、プレスリリースなりを Google で探したが、見つからんかったので「調査結果」があやしいのかどうかはわからん。けど、報道は十分あやしげだ。

「早起きの子どもは学校が好きで楽しい」 3都県調査 2007年05月29日12時01分
早起きの子どもは学校が好きで、楽しいとも感じている――。早起きと学校好きの間にそんな関係があることが、教育学や食物学の専門家でつくる「子どもの生活リズム向上のための調査研究会」の調査でわかった。

記事冒頭では「相関関係」にしか触れてない。けど、記事の見出しを読むと「因果関係」があるようにも読み取れる。
仮に「因果関係」があるとしたら、因果が逆である可能性を当然考えるべきだ。つまり「学校が好きで楽しい子供は早起き」なのかもしれない。

東京都2校と千葉県、鳥取県の各1校の計4校の小学5年生231人を対象に06年9月、5日間の行動や意識について調べた。それによると、学校を「とても楽しい」と答えた割合は、6時半前に起きる「早起き」の子が46%に対し、7時半以降に起きる「遅起き」では18%にとどまった。また、「早起き」の子は、7割以上が8時前に登校し、下校も午後4時半以降が33%と最も多く、学校に長くいることを好む傾向も表れた。

この調査だけから因果関係を読み取るのは無茶だ。
「相関関係」についても、調査結果から「主張したいこと」に都合の良いデータだけ抜き出した可能性が否定できない。
サンプルがやけに少ないし、サンプルをどうやって抽出したかもわからん。これでは意味のある調査をしたかどうかもわからん。

一方、学校が「とても楽しい」子のうち51%が、主食や副菜などが4品以上あってバランスが良い朝食をとっていた。

これも、「主張したいこと」に都合の良いデータを探し出しただけである可能性がある。


結局、この報道を読んでも「子供には早起きとバランスの良い朝食が大事なんだ」と感じることはできない。
石田はこの報道とは関係なく、子供も大人も早起きしてバランスの良い朝食を取るべきだと考えて、かつ実践している。早起きは気持ち良い。そんで、朝食をちゃんと食わんと午前中ぼーっとしちゃって仕事にならん。なにより腹が減るしな。


2007/06/01 追記:
この記事の記者とデスクは、朝日新聞の「紙上特別講義」は読んでないのかな?

教育委員会などが、朝食と成績との関係を調べています。おおむね「朝食をとっているほど成績がよい」という結果になるようです。でも「だから朝食をとれば成績が上がる」と言われたら、それは変だぞと思いませんか。朝食は理由じゃないですよね。

どうやら「この記事の記者とデスク」は、「それは変だぞ」と思わなかったっぽい。


それにしても、「早起きして、バランスの良い朝食を摂るべきだ」と主張するために、どうしてこんな調査のあやしげな引用が必要なんだろう。「早起きすると気持ちよい」とか、「朝遅く起きると、あわただしく家を出るはめになって、朝の時間を楽しめない」とか、「朝食抜きだと昼食まで腹減る」とかじゃだめなのか?
科学を持ち出すにしても、朝食と血糖値とかの関係と、血糖値とかと学習効果の関係を調べる方が、よりノイズの少ない調査にならんだろうか? まあ、それでも厳密な調査は難しいし、コストもかかりそうだから、石田ならやらない。
バランスの良い食事が必要な理由は、もう十分科学的な裏づけがあるはずだよな。とすると、これを肯定するなら新たな調査結果は重要でないはずだ。