石田のヲモツタコト

書いてるのは 石田剛 です。

【重要】まずは「石田のヲモツタコト」の中の人と「その他の石田」の分離を読んでください。

国民生活白書があやしげな件

# 2007/06/28 ちょっとなおした
2007年版の国民生活白書が出たって報道に触れて、どんなもんなのかちょっと見に行った。
平成19年版国民生活白書(全文PDF)|目次


ぼーっと目次をながめてたら、「なまはげ」って単語が目に付いたので、気になって中身を読んでみた。

【コラム】ドイツのサンタクロースと日本のなまはげ

ドイツでは、聖ニコラウス祭の日、聖ニコラウスによって良い子はごほうびをもらうが、悪い子は、聖ニコラウスの従者から鞭をもらったり叱られたりする。

同じようなことは、日本の「なまはげ」にも見られる。集落の若者が「なまはげ」になって「なぐ子はいねが」と家々を訪れ、泣く子や言うことを聞かない子を戒めて回る。
これらは元々は信仰などに由来するものだが、しつけや教育といった役割を地域が果たしていたことの一例と言えよう。

うーん。しつけや教育に親でない者が手を貸すこと自体には、意義があると思うのだが、その例に「なまはげ」を持ち出すのはダメっぽい。子供を脅してその行動を規制することが、「しつけや教育」だとは石田は考えない。
「泣く」も「言うことを聞かない」も、子供が発達の過程で普通にすることなんじゃないのか? これらを放置するのはダメだが、「脅してやめさせる」のも明らかにダメだ。
それにしても「悪い子」ってなんだろう? 引用もとのコラムによると、 授業の様子, 家の手伝いをするか, お祈りするか といったことから判断するようだが、これらができない子は「悪い子」なんだろうか? 石田はそうは考えない。石田の知る限り「悪い子」なんていない。


ここだけ読んで、なーんかいやーな感じがしたので、白書をはじめからちょっと飛ばし読みしてみた。思ったとおり、かなりダメだった。途中でばかばかしくなって読むのやめてしまった。

父親と母親が子どもと過ごす時間の差は4.5時間と、6か国中最大となっている。このような状況の背景としては、30代、40代という育児期の男性の労働時間が長いことに加えて、我が国では、父親は仕事優先、母親は育児や家事を優先するという役割分担意識が根強く残っていることもあると考えられる。

「父親と母親が子どもと過ごす時間の差」については、根拠としてある調査結果が示されている。けど、「父親は仕事優先、母親は育児や家事を優先するという役割分担意識が根強く残っている」ことの根拠は示されてない。
ちなみに我が家では役割分担はしているが、それは我が家の都合でしてるんであって、この「役割分担意識」にあわせてるわけじゃない。

このようにIT関連機器やテレビゲームの普及は、家庭内で若者が一人で過ごす時間を増加させ、家族の行動の個別化を促進している可能性があるとも言えるだろう。

若者がネットやゲームしてる時間を調べた結果を示した上でこんな推論(?)を述べてる。けど、「ひとりで過ごす時間が増えたからネットやゲームする時間が増えてる」可能性について検討した様子は無い。
仮に、ネットやゲームする時間が長すぎるせいで、ひとりで過ごす時間が増えてるんだとしても、それは「長すぎる」のがダメなのであって、ネットやゲームのせいじゃない。普及しつつあるこれらの物を、各家庭が上手に使えるかどうかの問題だ。

子ども時代に「親と将来のことについて話すこと」、「家事の手伝いをすること」など、親とのコミュニケーションをよく体験した人ほど、成人になってから「自分の考えを分かりやすく説明すること」、「自分の感情を上手にコントロールすること」、「自分から率先して行動すること」といった仕事に関する能力について、それぞれ「できている」と回答する人が「できていない」と回答する人よりも割合が高くなっている

成人になってからの自己評価はアンケートでもして調査したんだろうが、子供のころに親とのコミュニケーションをよく体験したかは、どうやって調査したんだ? もし、これもアンケートで聞き取っただけなんだったら、自己評価が高い人は「親と将来のことについて話すこと」と「家事の手伝いをすること」を「よく体験した」と回答する傾向があることがわかるだけでは? とすると、「アンケートで自分の現状について肯定的な回答をする人は、過去の自分についても肯定的な回答をする可能性が高い」だけなんじゃ?

子育てにおける母親と父親の分担の割合について、実態を母親に尋ねた結果を見ると、「妻8:夫2」と回答した人の割合が29.3%と最も高く、続いて「妻9:夫1」(29.1%)、「妻7:夫3」(21.3%)となっているなど、子育てが女性に偏っていることが分かる(第1−2−10図)。
しかし、母親に対して本来期待している子育ての役割分担について尋ねたところ、「妻6:夫4」と回答する人の割合が40.0%、次いで「妻7:夫3」(32.0%)、「妻5:夫5」(17.3%)と実態とは異なる結果となった。
こうしたことから、母親は子育てについて、父親により多くの役割分担を期待しているものの、現実は母親に負担が偏っていることが見て取れる。

これを「割合」で比較してなんか意味があるのか?
調査対象になった方の中には、「実態」と「期待」が一致してる人や、上記の解釈とは逆に「うちの夫は期待以上に子育てを分担してくれる」と思ってる人もいたはずじゃないか?
この調査結果を分析するなら、「実態」と「期待」がどの程度一致または乖離しているかを数えなきゃ意味無い。


この辺りでばかばかしくなって読むのやめてしまった。
あと、この白書には「子育て負担の偏り」について、数ページ割いて分析してる。この偏りの分析は、しょっちゅういろんなところで目に付く。けど、「家計(収入)負担の偏り」の分析はなかなか見当たらん。誰か分析しろよ。
もっとも、我が家では「家計(収入)負担」は偏っているものの、それは家族で合意した役割分担の結果であって、他人にとやかく言われる筋合いは無い。だから、やっぱり分析せんで良い。