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石田のヲモツタコト

書いてるのは 石田剛 です。

日本人類遺伝学会 第52回大会:市民公開講座 聴講レポート リスク評価編

# 2007/11/08 誤字訂正 関わらず → 拘わらず
# 2007/09/29 訂正 確立→確率 1箇所


日本人類遺伝学会 第52回大会:市民公開講座 聴講した - 石田のヲモツタコト」で触れた公開講座の、聴講レポートのふたつめ。「日本人類遺伝学会 第52回大会:市民公開講座 聴講レポート 市民と確率編 - 石田のヲモツタコト」の続き。


鎌谷直之氏(東京女子医科大学)による「個人の遺伝子検査に対応できる社会教育」では、市民が確率を受け入れる必要性のお話があった。その後で、社会が「情報の時代」に突入したことを受けて、その情報をどう活用すべきか(または評価すべきか)についてお話があった。


以下、鎌谷氏が講演で述べたこと。
マスメディアやインターネットなど、社会には情報があふれている。鎌谷氏曰く「我々は情報の時代に突入した」。この大量の情報には、遺伝子に関連する情報もまたあふれている。
この大量の情報*1には、功罪両面がある。功としては「リスクを避ける可能性を得る」と「チャンスを利用できる可能性を得る」がある。罪としては「リスクを知ることによる不安」と「チャンスにかけて失敗するリスクが増す」がある。


鎌谷の法則:

  1. 情報は必ず増える
  2. リスクの数は増える
  3. リスクの量は増えない*2
  4. リスクは数ではなく、量で評価しなければならない


情報からリスクを読み取るときには、確率や統計の知識がとても重要だ。
「情報の時代」においてリスクを評価するとき、確率による「不確実な予測」を市民が受け入れなくてはならなくなる。にも拘わらず、日本では先進諸国に比べて統計の教育が不十分だ。それは「不確実な過程」に対処する訓練が不十分だということでもある。


「不確実な過程」への対処は 3通り ある。

  1. 勇敢な判断*3
  2. 臆病な判断*4
  3. 確率を受け入れる。覚悟する。

このうち、合理的な選択は #3 だけだ。


余談:
情報が増えれば社会の多様性はますます明らかになっていく。多様性は受け入れるべき。他者との違いを尊重することが、ますます重要になっていく。


石田のヲモツタコト:
リスク情報を評価する際はリスクを不当に過大評価しないように心がけよう。その確率のみならず、結果がもたらす効果や損失の大きさを考慮して、合理的な判断をする訓練をしよう。


「他者との違いを尊重する」に強く同意。
参考:「石田剛党」の綱領をちょっと考えた - 石田のヲモツタコト


参考:

*1:石田注:ここでは不確かな情報やウソ情報のことは考慮しなかったようす。石田が聞き漏らしただけかも。

*2:石田注:だって、リスクはもともとあるのだ。情報が増えれば、リスクを知る機会が増えるだけで、元のリスクそのものは増えるはずが無い。

*3:石田の理解:確率が示す複数の結果のうち、自分に好都合な結果のみを期待して対処する。

*4:石田の理解:確率が示す複数の結果に、自分に不都合な結果がある場合は、常に消極的な対処をする。