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石田のヲモツタコト

書いてるのは 石田剛 です。

PTA における『ボランティア』と『あのひと何もやってなくてズルい』

小学校 PTA

 今年度の学級代表として、最後の保護者会が終わった。この保護者会では、担任の先生からのお話の後、石田から学級代表として、来年度最初の保護者会の日程と、そこで PTA の委員と係を決めること、先に PTA本部 から配布した、その委員と係の希望調査票を出してくださいねってお話をした。


 そのお話のあとで、石田から「委員や係の経験者の方から、その楽しさをみなさんにお伝えしてほしい旨のお話が、運営委員会でありました。まあ、私が言い出したことなんですけどね。それで、今年でなくても良いので、どなたか、その『楽しさ』とかなんでも良いので、お話し頂ける方はいらっしゃいませんか?」と呼びかけた。

 石田は自身が挙手して見せて、周りを見回したが、挙手される方はいらっしゃらなかった。そこで、「では、私からお話します」と告げて、概ね以下の様なお話を、すごい早口でまくしたてた。*1


# 脚注は公開するにあたって補ったもの。

 私は、今年度、学級代表として「自転車安全教室」のお手伝い*2をさせていただきました。これは、本当にものすごく楽しかった。今日いらっしゃったみなさんもお感じのことでしょうが、子どもらは家と学校ではまったく違った顔を見せます*3。それは、人格違うのかってくらい違います。


 さらに、自転車安全教室では、子どもらは教室ともまた違った顔をします。これはグラウンドでやるのですが、そこで「わーわー」「キャーキャー」言っている子どもらの様子を見るのは、本当にとても楽しかったです。



 それから、私は通学路の指導もしました。通学路に黄色い旗持って立って、子どもらに挨拶したり、通学路での安全の指導をしたりするやつです。これも、ものすごく楽しかったです。あいさつは、大きな声でする子, まったくしない子, 声が小さい子 など、いろいろです。それで良いんです。子どもらは、今、練習している最中なんですから。


 なかには、とても大きな声でひょうきんなあいさつをしていく子どももいました。私の顔を知っていて、「あ、 息子2 のお父さんだ」とか「なにやってんの」とか、声をかけてくる子どももいました。本当にとても楽しい時間を過ごさせていただきました



 他に、運動会の後片付けの係も引き受けました。これはさすがに、それ自体が楽しいとは言い難い仕事です。しかし、運動会自体は子どもらはみんなとても楽しみにしていて、実際すごく楽しんでいた様子でした。そういう運動会の準備や後片付けを、学校の先生方だけでやるのが不合理であることは明らかです。そこにはたくさんの人手が必要です。そういう仕事を自分がすることによって、子どもらが運動会を楽しむことに、なにか自分が役立つことができたと感じることは、私にとってはとても嬉しいことでした。



 こんな具合に、本来 PTA はとても楽しいんです。私は子どもとなにかするのがとても楽しい。その子どものそばで活動できる PTA は、とても楽しくて然るべきなんです。


 けど、そこで、委員や係を誰かに押し付けようとしたり、『あのひと何もやってなくてズルい』とか言い出すと、ものすごく楽しくなくなってしまうんです。そういうことはやめてください。お願いします。


 そもそもボランティアでやってるんだから、やりたくない人は手を挙げさえしなければ良いはずなんです。ボランティアなんだから『やりたい人がやりたいことだけをやる』が基本です*4。とはいえ、実際はなかなかそうはいかない場合もあって、誰かがやらなければならない場合もあります。しかし、それでも押し付けることはしないで欲しいのです。



 今年は幸い、委員の希望調査票には、理由を述べずに「やらない」と意思表示できる選択肢を用意しました。まあ、これは石田がゴリ押しで入れた*5んですけどね。とにかく、やりたくない方はそこに丸しちゃってください。理由は言わなくて良いし、そして絶対に訊いてはいけないことなんです。


 世の中、残念ながら差別(や偏見)は現にあります。そうした中では、どうしても、ご自分の病気について他人に言えなくて苦しんでいる方は、必ずいらっしゃいます。そして、その病気の都合で PTA の仕事ができない場合は、普通にあることです。そういう苦しんでいる方に、「病気だからできない」なんて言わせないでください。そういうことを訊くのもやめてください


 今日、ここにいらっしゃるみなさんは、もちろん皆さん忙しい時間をやりくりして、いらしたはずです。私もそうです。しかし、世間にはそういうやりくりができるなんて、思いもよらないような状況の方も、たくさんいらっしゃるんです。そういう意味で、ここにいらっしゃるみなさんは、私も含めて、とても恵まれた境遇にあるんです


 先ほど先生から「各家庭ごとで事情は違う」「子どもには『うちはうち。よそはよそ』といったことも教えてください」というお話がありました。まったくそのとおりです。個々の家庭の事情は、ものすごく違うんです。そういう(学校に来たくても来れない)方を、苦しめるようなことはやめてください。お願いします。



 長々と喋ってしまってすみません。失礼しました。


 ありがたいことに、石田が話している最中に、数名の方が深く頷きながら訊いてくださっていた。この話が済んで、保護者会は散会した。その後、石田の述べた内容に賛同の意を伝えてくださった方も、複数いらっしゃった*6。とてもありがたかった。



 石田がまくしたてたことで、 PTA の委員や係を誰かに押し付けることや、『なにもやらなくてズルい』はダメなんだってことについて、たとえ少しでも、どなたかのお考えに、なにかの変化の種を撒くことができていればと願っている。

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石田剛 IshidaTsuyshi

*1:本当は、もっとゆっくり、じっくり話しかけたくて、担任の先生にも事前に『PTA からのお話があるので時間をとっといてください』とお願いしておいたのだが、まあ年度末ってこともあって、先生も話したいことがたくさんあったのだろう。先生のお話はすごく長くて、もうかなり長い時間、みなさんお話を聞いてたので、石田は手短に済ませることにしたのだった。他にも話したいことは有ったのだが、それらはこの際削ることにした。

*2:「自転車安全教室」自体は、学校の学習活動として、学校が主催するもの。それを「お手伝いするボランティアを PTA で募る」のであるから、この場合は「お手伝い」という言葉を使うことに不満はない。
see: 他者の権利と自由を尊重すること - 石田のヲモツタコト 脚注*2

*3:毎度、保護者会の前は 5校時 の授業参観もセットになってて、ほとんどの方はそれを参観してから保護者会に出席される。

*4:本当は『誰もやりたがらない仕事はやらない』の話もしたかったが、時間の都合で省いた。

*5:この調査票について運営委員会で話し合った際に、石田は「理由を述べることなく『やらない』と意思表示できる選択肢が、ぜひとも必要だ」と強く主張して、これはなんとか盛り込むことができた。できあがった調査票のその選択肢が「やむを得ない事情がある」になってたことはおおいに不満だが、まあ無いよりは大幅にマシになったはずだ。

そこには、やらない理由として「現在妊娠中である」「転出が決まっている」「要介護の方が居る」って選択肢もある。石田は、「これらはプライバシーに関わることであり、このような事を訊き出すべきでなく、選択肢も提示すべきでない」とも主張したのだが、これは容れられなかった。

*6:その方に迷惑がかかると難儀なので、いつ、どこで、だれが、どのように伝えたのかは伏せる。